第11章

白石キキは彼に庇われたまま、すぐさま胸に頬を寄せた。

「凛くん……知世のこと、責めないで。悪いのは私……来るべきじゃなかった……」

そう口にした途端、涙はさらに止めどなくこぼれる。

その様子に陸原凛はたまらなく胸を痛め、振り返って彼女の背をぽんぽんと叩き、宥めた。再び林原知世へ向き直った時には、怒気がいっそう濃くなっている。

「見ろよ、君がこんなに怯えさせたんだ! 林原知世、いつからそんな意地悪で、嫉妬深い女になった?」

戾りのある気配をまとって突進してきた陸原凛を見て、林原知世は一瞬だけ言葉を失った。

――三秒後。

ようやく腑に落ちたように、口元に冷え切った笑みが浮かぶ。

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