第48章

宮崎直志は足音を殺してソファの脇まで行き、月明かりを頼りに林原知世の寝顔をじっと見つめた。

しばし沈黙してから、壊れものに触れるみたいに彼女をそっと横抱きにする。寝室のベッドへ運び、そっと寝かせたあとも、しばらくその場で見下ろしていた。やがて名残を断ち切るように踵を返し、また忍び足で部屋を出る。

リビングに戻ると、周囲を一度見回し、それからソファへ腰を下ろした。

身長180センチをゆうに超える彼には、決して広いとは言えない。けれど今夜、彼が「一晩だけ」身を置けるのは、ここしかない気がした。

体勢を整え、目を閉じる。鼻先には、まだ林原知世の甘い香りがふわりと残っていて――そのまま意外な...

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