第8章

その一言は刃のように、陸原凛のいちばん痛いところを正確に抉った。

場内は一瞬で静まり返り、招かれた客たちは次々に顔を向ける。隠しもしない嘲りの視線。

陸原家がこの二年、最大の醜聞として抱えてきた件を――衆目の前で、わざわざ掘り返されたのだ。

「お、俺は……」

陸原凛はその場で硬直し、うなじの筋まで浮き上がった。

呼吸が荒くなるたび、全身がむず痒いほど不快になる。

次の瞬間、つま先を軽く――だが確実に踏みつけられた。

陸原凛がはっと振り向くと、林原知世の視線とぶつかった。

彼女の瞳には大した感情もない。けれど、さりげなく陸原お爺さんのほうへ目線を流し、小さく言う。

「お爺さん...

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