第17章 茶番

三日後――菅野婆さんの誕生日パーティー当日。

会場は市中心部のパーティー専用レストラン。

しかもそこは石橋グループ傘下の店だというのだから、菅野家がどれほど「体面」を重んじているかが知れる。

菅野彩乃は淡いピンクのプリンセスドレスに身を包み、顔には隙のないメイク。自分をまるでお姫さまのように仕上げていた。

菅野母は紫のドレスに、金縁の翡翠をこれでもかとぶら下げている。動くたび、ぎらりと光って下品なほどだ。

そのとき――。

黒いマイバッハが店の前に滑り込んで止まった。

最初に目に入ったのは、すらりとした脚。赤いソールの黒いハイヒールが、コツン、と石畳を打つ。

車を降りた菅野真理...

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