第24章 盗み聞きに失敗して損をする

女に近寄らせない彼の性格なら、分別のない女などすぐに突き放すはずだった。

けれど石橋結翔は、ほんの一瞬だけ動きを止めたかと思うと、そのまま腕に力を込める。

何も言わない。ただ菅野真理を見る眼差しに、探るような色がわずかに混じった。

彼は顔を上げた。サングラスが目元を隠し、その視線の温度だけが読めない。

「俺の女を、いつからお前らが疑う立場になった?」

短く間を置き、視線が石橋隆介、石橋航平を順に射抜く。最後に、顔面が真っ青になった菅野彩乃へ落ちた。

「石橋家のしきたりを忘れた奴がいるらしいな。構わない。俺が直々に思い出させてやる」

瞬く間に、場内は水を打ったように静まり返った。...

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