第45章 わざわざあなたのために着た

真理は知っている。石橋結翔は、口にしたことを必ずやり遂げる男だ。

翌日、真理は石橋結翔と一緒に実家へ戻り、おばあちゃんのそばにいた。

実家からの帰り道、真理はずっと、石橋結翔の手をぎゅっと握りしめたまま離さない。

車がカングランに入るころには、空はすっかり暮れていた。

「着いたよ」

真理が小さく囁き、指先で彼の掌をくすぐる。

石橋結翔はサングラスをしていなかった。

実家では大奥様が彼の手を取って、長いこと話し込んだ挙げ句、手の甲をぽんと叩いて言ったのだ。

「家の中くらい、それは外しなさい。よそよそしくてね」

だからサングラスは今、真理のバッグの中で静かに眠っている。

石橋...

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