第48章 こっそり学ぶ

石橋結翔「……」

唇をきゅっと結び、顎のラインがわずかに強張る。明らかにこの話題を拾う気はないらしく、手を伸ばしてノートパソコンを閉じようとした。

だが真理のほうが一歩早い。そっと手の甲に手を重ねて押さえる。

瞳に、いたずらっぽい笑み。

「閉じないで」

目を三日月みたいに細めて、弾む声で続ける。

「キスでどう感情の共鳴を高めるか……石橋さんがこんなのに興味あるなんて意外。ねえ、私が……実践に付き合ってあげようか? 研究成果、ちゃんと検証しなきゃ」

最後の最後まで保っていた平静が、指先ひとつで突かれて崩れた。

石橋結翔が顔を上げる。深い瞳に、狡猾に笑う彼女の顔が映る。

次の瞬...

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