第3章
地下室の湿った冷気が骨髄まで入り込み、私の血液に潜んでいた毒素を完全に爆発させた。
全身が小刻みに震える中、私は隅にある錆びついた金庫をじっと睨みつけていた。
ヴィクターは、あの中に金があると言った。私の自尊心はヒステリックに叫んでいた。たとえこの暗闇の底で腐り果てようとも、彼の傲慢な施しになど絶対に触れるものかと。
あの時、私が彼の盾となって銃弾を受けたのは愛ゆえだ。今日のように、乞食をあしらうかのように札束で侮辱されるためではない。
だが、二日連続で続く激痛が内臓をかきむしり、呼吸すら奪っていった時、生存本能がついに私の境界線を粉砕した。
生き延びなければならない。闇市で痛み止めを買う必要があった。
不自由な右手で這うようにして、冷たいコンクリートの床を進む。ヴィクターは暗証番号がリオの誕生日だと言っていた。私はその数字を入力した。
エラー。
自分の誕生日を試し、次にヴィクターの誕生日を試したが、どれも弾かれた。
震えながら、荒い息を吐きつつ、リリスの誕生日を入力する。鈍いカチッという音と共に、鋼鉄の扉が開いた。
中には金など一銭もなかった。空っぽの鉄棚の中央には、真鍮の薬莢が一つ置かれているだけだった。それはかつてヴィクターを救った際、外科医が私の血肉の中から摘出した、あの銃弾だった。
きっとリリスの仕業だ。
痛みが最後の力を吸い尽くしていく。私は階段を這い上がり、鍵の開いた扉を押し開け、ホールの廊下に倒れ込んだ。直後、混乱した悲鳴が鼓膜を突き刺した。
「なんてこと!リリス様のお指が薔薇の棘で!早くお医者様を!」
メイドたちが金切り声を上げている。
顔を上げると、ヴィクターが階段を駆け下りてくるところだった。まるで彼女が銃で撃たれでもしたかのように、腕の中のリリスを大切に抱き抱え、専属医を急いで呼べと怒鳴り散らしている。
医師が震えながら駆け寄る。その手には一本の注射器が握られていた。
あれは私の薬だ。衰弱した私の臓器を維持するために、医師が特別に調合した強力な解毒剤。
「だめ……それは、私の薬……」
私はボロボロの体を引きずって飛びつき、医師のズボンの裾を掴んだ。
「ヴィクター……毒が、回って……お願い、一本だけでいいから……」
ヴィクターが振り返った。その瞳には極度の嫌悪と冷酷さが満ちている。
「イヴリン、お前はいつまで騒ぎ立てるつもりだ?リリスは血を見ると倒れてしまうんだ。お前より一万倍も繊細なんだぞ。こんな下劣な真似をしてまで、俺の気を引きたいのか?」
「気を引くですって!私はもう死にそうなのよ!」
絶望のあまり叫び声を上げると、大量の黒い血が激しく喉を突き破り、絨毯の上に飛び散った。
リリスが悲鳴を上げ、ヴィクターの胸に身をすり寄せた。
「ヴィクター、汚い……私、怖いよ……」
「こいつをつまみ出せ!」
ヴィクターが怒鳴った。
彼は重い革靴を振り上げ、私の胸ぐらを容赦なく蹴りつけた。暴力的な力によって私の体は宙を舞い、大理石の柱に激しく叩きつけられる。瞬時に肋骨が二本折れた。
その一蹴りは私の骨を砕き、同時に、彼に対する最後の一縷の幻想も完全に粉砕した。
地下室に引きずり戻された後、私はコンクリートの床にぐったりと倒れ込んだ。呼吸をするたびに、カミソリの刃を飲み込んでいるかのような激痛が走る。
ポケットを探り、画面の割れたトランシーバーを取り出す。これはリオが誕生日にくれたプレゼントだ。私は短縮ボタンを押した。
「リオ……助けて……こっそり、痛み止めを持ってきて……」
二秒ほどのノイズの後、リオの極度に苛立った声が響いた。
「もういい加減にしてくれないか?あんたが血を吐くのを見て、リリスさんが怯えきってるんだ。お腹が痛いって言うから、今慰めるのに忙しいんだよ」
通話が切れた無機質な音が、鋭い刃物のように私の心臓をズタズタに切り裂いた。
絶望して目を閉じ、トランシーバーが手から滑り落ちるのに任せた。命を懸けて愛した二人の男から気味悪がられるのなら、ここまで足掻いて生き延びる意味などあるのだろうか。
冷たいコンクリートの壁にもたれかかり、毒の混じった黒い血を何度も吐き出す。視界はすでにぼやけ始めていた。
力尽きて倒れるより早く、突然ボロ布で口と鼻を強く塞がれた。
どれほどの時間が経ったのだろうか。私は港の廃倉庫の中で、痛みに耐えかねて目を覚ました。
粗い麻縄が折れた肋骨と使い物にならない右手に深く食い込み、太いコンクリートの柱に後ろ手で縛り付けられていた。
リリスがハイヒールを鳴らして私の前に歩み寄ってくる。彼女が弄んでいるのは、ヴィクターが私の手の筋を断ち切った、あのナイフだった。
「クズが。自分が何様だと思ってるの?私と男を取り合うつもり?」
彼女は私の髪を力任せに鷲掴みにし、冷たい刃を私の頬にピタリと当てた。
「ヴィクターが昔あんたを守ってくれたのは、愛してるからだとでも本気で思ってたの?」
リリスは私の耳元に顔を寄せ、この上なく嘲るような笑みを浮かべた。
「彼はとっくに私に打ち明けてたわ。あんたを抱いたのは、背景を持たない女が一番騙しやすい肉の盾になるからよ!」
「敵の弾除けとして死に物狂いで働かせる必要がなきゃ、彼があんたなんかに子供を産ませると思う?リオを産んだのだって、一族の予備の跡取りを残すためだけにすぎないわ!」
「あんたなんか、最初からただの安っぽい消耗品なのよ。そして私こそが、彼が処女のまま迎え入れる一族の本当の妻なの!」
刃の冷気が骨の髄まで染み込んでくる。一切の誤魔化しもないこれらの真実は、内臓が腐り落ちるような激痛と共に、私の十年にわたる信仰を一瞬で木端微塵に打ち砕いた。
私は彼女をじっと見据え、黒い血の混じった唾をその顔に思い切り吐きかけた。
「この売春婦が!」
リリスは金切り声を上げ、裏拳の勢いでナイフを振り抜き、私の横顔を深く切り裂いた。
肉が捲れ上がり、生温かい鮮血が瞬時に目の中に流れ込み、視界を赤くぼやけさせた。
「血を吐いて私を不快にさせるなんて、いい度胸ね!」
リリスは顔の血を拭い、身を起こすと、その笑顔は極めて下品なものへと変わった。
「あんた、骨の髄まで男に飢えた下賤なメスなんでしょ?今日はたっぷり楽しませてあげるわ!」
彼女は一歩下がり、パンパンと手を叩いた。
コンテナが立ち並ぶ薄暗い奥から、傷面の大男たちが十数人ぞろぞろと現れた。
血の匂いを放つ極上の肉に狙いを定めた飢えた狼のように、彼らは上着を脱ぎ捨てながら、遠慮する素振りもなく私へじりじりと迫ってきた。
