第106章ジェームズ

親友が病室を出ていくのを見送る。これで俺は、番と二人きりだ。マークは、ダニエルと話して連中の話を裏づけるとか何とか言っていた。

「……ええと」俺は間延びさせて声を出す。どこから切り出せばいいのか、見当がつかない。

「じゃあ、拒絶するならさっさと済ませて。もう拒絶くらい受け止められる程度には治ってるから」彼女は唸るように言い、気丈に振る舞おうとしている。

まただ。あの、見せかけの強がり。絆越しに、はっきり伝わってくる。拒絶するなんて考えただけで、俺の胸が痛むのも同じだ。彼女と過ごした時間が増えるほど、絆は育っていく。絆を完全なものにするには、番の契りを最後まで結ばなければならない。だが今も...

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