第115章アマリー

「このクソアマ! あたしの子を盗んだんだろ!」メリサが私に向かって金切り声を上げる。まともに考えられていないのだろう、彼女は牢の扉の鉄格子に飛びついた。怒りに駆られたヒステリーのまま、手を離そうとしない。むしろ扉をがたがたと揺さぶり、叫び続ける。「あれはあたしの子犬だ! あたしの子犬を盗んだ! 愛してたのに、あんたが奪ったんだ!」

その暴走に、私は数秒だけ呆気に取られた。彼女が自己弁護でこの手に出るとは思っていなかったのだ。「母親面はもういい」私は苛立ちをむき出しにして言い返す。カルの腰に絡めていた脚をほどいた。さっきまでの戯れた気分は消え失せ、私は腹が立って仕方がない。彼女の言い分の図々し...

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