第141章アマリー

私は弾かれたように立ち上がり、ソファを自分とフランチェスカの間に滑り込ませた。

「ねえ?」フランチェスカが鋭く問いかける。甘ったるい声音も心配そうな素振りも、全部が作り物だ。

「行かなきゃ。目を覚まさないと」そう告げて、応接間へ通じていた扉のほうへ後ずさる。

「大丈夫よ。あなたは私を信じていいの」宥めるように言うが、その声の底から権威が滲み出てくる。

私はなおも扉へと下がる。女神の名にかけて、どうして私はこの女を信じられると思った? ここから出たい。二度と戻ってきたくない。背中側に手を伸ばし、ドアノブを探る。

フランチェスカは立ち上がり、こちらへ一歩踏み出した。私は目を離せない。前に...

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