第16章カリックス

ズヴィアドはアマリーにアルファの命令を使い、眠るよう告げた。ズヴィアドが「眠れ」と言ってから、ものの一分もしないうちに彼女は意識を手放す。

「ママ……?」ローズが尋ねる。声には怯えが滲んでいた。どうしてアマリーがこんなに早く眠ってしまったのか、理解できないのだろう。

「大丈夫だよ」そう言って安心させる。手を伸ばしてローズを抱き上げると、彼女は俺の膝の上にちょこんと座り、まだ状況を飲み込めないまま母親の様子をじっと見つめた。

「ママ、だいじょぶ?」視線はアマリーの体から一瞬も離れない。

「大丈夫さ、ローズバッド。ちょっと疲れてるだけだ。狼が治癒の仕上げを手伝ってるんだよ」マークが噛み砕く...

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