第162話アマリー

朝食はとてもおいしかった。私は「部屋の中の象」のことを、あまり考えすぎないようにする。食器をすすいで食洗機に並べることに意識を向けた。片づけが終わるとすぐ、マークがローズに小さなリュックを手渡す。

「わたしの……おどうぐ?」ローズは肩紐に腕を通しながら尋ね、背中の袋を覗きこもうとして肩越しに振り返る。

その愛らしさに思わず声を漏らしそうになって、私は唇を噛んで堪えた。秋になって、彼女が幼稚園へ向かう姿はきっとたまらなく可愛いだろう。

「全部入れといたぞ」マイクおじさんがにこりとする。「おやつも入れといたからな」

ローズはこくりと頷き、玄関へ向かった。

「なんだか、ローズを学校に送り出...

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