第89話アマリー

駐車場に乗り入れる。レストランの正面を見上げ、思わず目をみはった。黒と白の濃淡が幾層にも重なった外観だ。『ベルベット・フレーバーズ』――光る看板がそう告げている。混み合った駐車場で、カルが空きスペースを見つけた。

停車するなり、二人のつがいは小さな子どもみたいに車から飛び出し、私のドアに駆け寄ろうとする。先に着いたのはマークで、ドアを開けた。カルはにやりと笑い、手を差し出して私を車外へと支える。降りきると、マークがドアを閉めた。

二人とも、当然のように腕を差し出してくる。私は喜んでその腕に自分の腕を絡め、二人に挟まれるまま入口へ導かれた。最初の扉ではカルが先に腕の絡みをほどき、マークと私の...

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