第92章アマリー

「愛しい子、起きる時間よ」耳もとで囁く声がする。

「やだ」寝返りを打って、もう一度眠ろうとする。

「ねえ、お願いだよ」今度は別の声が促した。

「ねむい……」布団を頭まで引っ張り上げようとするが、毛布がやけに手強い。諦めて、両腕で顔を覆った。

二人の声がくすくす笑う。

「しー……寝かせて」私はそう言う。

「ローズが、昨夜のデートのこと全部知りたがってるんだ」カルが耳もとで囁いた。

私は片目をうっすら開け、番たちを睨む。二人とも、示し合わせたみたいににやりとしている。「ローズが知りたいの? それとも、詮索好きな叔父さまたちが情報を欲しがってるの?」軽く唸って問い返した。

「どっちも...

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