チャプター 1

リナ視点

「オーロラ・パックのアルファたる俺、グラント・デイビッドソンは、リナ・アシュリー、お前を俺の伴侶として、そしてこの群れのルナとして拒絶する」

グラントの言葉が広場に響き渡り、氷の短剣のように私の心を突き刺した。番いの儀式になるはずだったその場にいたすべての狼が、彼の拒絶の言葉を耳にし――私の完全なる屈辱を目撃した。彼の声には感情がこもっていなかった。後悔も、何もない。三年前、私たちが月明かりの差す広場へとこっsoり抜け出したときに交わした、あの優しい囁きとは似ても似つかない。

熱い涙が頬を伝い落ち、残酷な北風に吹かれて肌の上で凍りついた。絶望が内側から私を押し潰し、胸が声にならない嗚咽で震えた。なぜ月の女神は、これほどの憎悪をもって私を蔑むのだろうか。

三年前、たった一夜にして私の世界は粉々に砕け散った。あの日、私はグラントと凍った湖のそばにある私たちの秘密の場所で過ごしていた。冬の寒さにもかかわらず、彼の口づけが私を温めてくれた。「君がルナになったら」彼は私の髪に囁きかけた。「二度と寒い思いはさせないよ」

だがその晩、私が家に戻ったとき、パックハウスのドアを開ける前に、鉄錆のような血の匂いが鼻をついた。その記憶は今でも悪夢となって私を苛む。父の屈強な体が床に崩れ落ち、母の優しい手が父に向かって伸ばされ、二人の血が壁をグロtesukuな模様に染め上げていた。

「いや、いや、いやっ!」私の悲鳴がホールに響き渡り、私は二人のそばに崩れ落ちた。必死に二人を起こそうとするうちに、私の白いドレスは彼らの血で赤く染まっていった。「お母さん! お父さん! 私を置いていかないで!」

そのときだ。父が信頼していたベータであり、グラントの父親であるアレクサンダー・デイビッドソンが、衛兵たちを連れて踏み込んできた。その顔は偽りの恐怖に歪んでいた。「犯行現場はここだ! こいつは奴らの血にまみれているぞ!」彼は私を武器のように指差し、叫んだ。「権力のために二人を殺したのだ!」

「なっ……違う!」私は血まみれの両手を防御的に上げながら、後ずさった。「今帰ってきたところよ! 一日中グラントと一緒にいたの――言ってよ、グラント!」

グラントが父親の背後から歩み出た。数時間前まで、見せかけの愛情を込めて私を見つめていたはずのその目は――今や北極の冬のように冷え切っていた。彼は血に濡れた私の姿を嫌悪感もあらわに見つめた。

「一日中リナには会っていない」彼はそう述べた。一言一言が私の心臓に突き刺さる短剣となった。「父上と狩りに出ていた」

「グラント、お願い」私は懇願した。涙が顔の血と混じり合い、声が途切れた。「嘘だってわかってるでしょ。一緒に湖にいたじゃない。約束してくれた――」

「黙れ!」アレクサンダーが怒鳴った。「その嘘でお前が助かると思うなよ、人殺しが」

真夜中までに、彼らは私の変身能力を封印するための儀式を行った。拘束の薬を無理やり喉に流し込まれたときの、焼け付くような痛みは今でも覚えている。私の内なる狼が鎖に繋がれ、苦悶の叫びを上げたことも。彼らは私の地位を剝奪し、オメガの烙印を押した。そしてアレクサンダーは父の地位を簒奪した。

グラントは? 彼はただそこに立って、すべてを見ていた。他の誰にも見えないとき、私だけが見えるように、口の端に満足げな笑みを浮かべて。他の者たちの前では、失望の仮面を被り、皆に聞こえるように囁いていた。「彼女がここまで堕ちるとは思わなかった!」

三年間の隷属と虐待の末、この公衆の面前での拒絶は、両親が死んだあの夜から彼が演出し続けてきた劇の、単なる最終幕に過ぎなかった。

私は震える唇を無理やり動かし、最後の尊厳の欠片をかき集めて、拒絶を受け入れようとした。だが、一言も発する前に、グラントの手が鋼鉄の罠のように素早く伸び、私の喉を締め上げた。彼の指が気道を圧迫し、恐怖に私の目は見開かれた。

「クソ女が」彼は唸った。その目を赤く光らせ、彼の狼が表に出かかっている。「俺がお前のアルファだ。俺の命令に従え。祝宴の後、お前を然るべき場所へ送ってやる」

彼の手の力が強まり、空気が遮断される。彼が身を寄せ、耳元で熱い息を吐きかけたとき、視界に黒い斑点が踊った。「本気で俺が群れのオメガと番うとでも思ったか? 人殺しと?」

彼は軽蔑するように手首を返し、私の顔を激しく平手打ちすると、雪の中へと突き飛ばした。私は喘ぎ、焼け付くような肺に必死で凍てつく空気を吸い込んだ。口の中に鉄錆の味が広がった。

『彼に殺される!』心の中で、私の狼であるスノーが苦痛に吠えた。かつては力強く自信に満ちていた彼女の声は、今や弱々しく震えていた。彼らは私の変身能力を奪ったが、私たち二人の繋がりを完全に断ち切ることはできなかった。

私は凍った地面の上で身を丸めた。スノーの苦痛の波が共有された意識を通して押し寄せ、体が痙攣する。息をするたび、ガラスの破片を吸い込んでいるかのようだった。涙と血が混じり合い、顔から眼下の真っ白な雪へと滴り落ち、視界がぼやけていく。

「拒絶されたルナ様をご覧なさい」吐き気を催すほど甘ったるい声がした。

顔を上げなくても、それが誰だかわかった。フェリナだ。現ベータの娘であり、次期ルナとなる女が、取り巻きを連れて私を見下ろしていた。彼女の淡いブロンドの髪が肩に流れ、太ももまで深くスリットの入ったアイスブルーのドレスがその体を誇示している――彼女がルナとしての戴冠式のために選んだドレスだ。

「グラントが私じゃなくてあんたを選ぶとでも思ったわけ?」彼女は嘲笑い、屈み込むと私の髪をひと掴みにした。彼女は私の頭をぐいと後ろに引かせ、無理やり自分を見上げさせる。「あんたなんて、自分の親を殺したオメガの売女にすぎないのよ」

私は黙っていた。私の誇りが抵抗しろと叫んでいたが、体は本能的に内側へと縮こまる。三年にわたる虐待が、生存のための過酷な計算式を教えてくれた。抵抗は、さらなる痛みと屈辱を意味するのだ。

「こいつを押さえつけて」フェリナはサディスティックな喜びに満ちた声で命じた。彼女の取り巻きたちが痣ができそうなほどの力で私の腕を掴み、肩が外れそうなほど力任せに腕を背後で捻り上げた。彼らは私を無理やり跪かせ、まるで生贄のように差し出した。

フェリナのブーツが凄まじい力で私の腹部にめり込み、喉の奥から胆汁がせり上がってきた。その衝撃はすでに打ちのめされた体に波のように伝わり、もし私を拘束する手が情け容赦ないほど強力でなければ、そのまま崩れ落ちていただろう。喉の詰まった喘ぎが唇から漏れた――それが、私に許された唯一の音だった。

「痛めつけてやってるんだから、こっちを見なさいよ」フェリナは唸り、手入れの行き届いた爪を鉤爪のように私の肌に食い込ませて顎を掴んだ。彼女は計算された精密さで私を平手打ちした。グラントの時よりも強く、婚約指輪のダイヤモンドが私の頬を切り裂く。顔を伝う血の温かい感触が、突き刺すような冷たい空気と対照的だった。

「感謝すべきね」彼女は顔を数インチ先まで近づけ、吐息からシャンパンの匂いがするほど近くで、そう囁いた。その瞳は、完璧なまでに純粋な憎悪で輝いており、それはほとんど美しいとさえ思えた。彼女はわざとらしくゆっくりと、スティレットヒールの先端を私の肋骨の真上に置き、体重をかけ始めた。やがて何かが嫌な音を立てて砕けるまで。白熱する痛みが脇腹に爆ぜ、呼吸を奪い、視界を闇の斑点で覆い尽くした。「グラントは、あんたがしたことのせいで処刑だってできたのよ。私ならそうしたわ。でも――」彼女は踵を捻り、折れたばかりの骨にそれをこすりつけた。「――こっちの方がずっと満足できる」

私がしたこと。両親を殺したこと。

無実を訴えても、誰も信じてはくれなかった。かつての友人たちでさえも。今日に至るまで、なぜ私が濡れ衣を着せられたのか、誰が本当に私の愛する両親を殺したのか、理解できずにいる。私が知っているのは、すべてを失ったということだけだ。

「私たちの小さな人殺しさんも、今のところは教訓を学んだようね」フェリナは私の血を検分しながら、満足感のにじむ声で言った。「さあ、皆さん。本当のお祝いが待ってるわ――そして、私が手に入れるべき番もね」。勝ち誇った笑い声とともに、彼女の取り巻きたちはグランドホールへと向かっていった。そこではすでに音楽と話し声が、夜の祝祭の始まりを告げていた。

彼女たちは、壊され、雪の中で血を流す私をそこに置き去りにした。やがて闇が私を捉えた。体を苛む痛みに比べれば、それは小さな慈悲だった。

どれほどの時間、凍える寒さの中で意識を失っていたのかわからない。ようやく意識が戻ったとき、月は漆黒の空に高くかかっていた。まつ毛は凍った涙で固まり、動かぬ体は雪に半ば埋もれていた。

突然、腹部を突き抜ける灼熱の痛みが走った。フェリナが与えたどんな痛みとも違う。この苦痛は内側から――番の絆そのものから来るものだった。それは溶けた鉄を直接血管に流し込まれるような、臓器が灼熱の爪で引き裂かれるような感覚だった。私は叫び、その声は誰もいない雪原に響き渡り、血に染まった雪の上でのたうち回った。

『やめさせて!』スノーが苦悶に叫び、その叫び声で私の精神は二つに引き裂かれそうになった。『彼が拒絶を完了させてる! 彼は――彼は――』

彼女は最後まで言えなかったが、その必要はなかった。何が起きているのか、私には正確にわかっていた。私が外の暗闇で凍えている間、群れの家の暖かさの中で、グラントは新しい番と愛を交わしているのだ。その痛みは筆舌に尽くしがたい――どんな肉体的な拷問が与えうる苦痛をも超えていた。

群れのメンバーが通りかかり、何人かは好奇心から足を止めて私の苦しむ様を眺めていた。助けようとする者は一人もいない。心配する者も一人もいない。私は彼らにとって無――無以下の存在だった。

震える手足で、無理やり体を起こした。視界がぼやけ、動くたびに激痛の波が全身を襲う。私は、失墜してからの私の家であった、群れの縄張りの端にある小さな木の小屋へとよろめきながら向かった。

一歩進むごとに痛みは増していく。北極の氷と火山の溶岩が血流の中で戦っているようだった。崩れ落ちて、丸くなって、この雪の中で死んでしまいたかった。

『諦めないで』スノーが、今や弱々しいながらも慰めるような声で囁いた。

小屋に着く頃には、服は雪と血でぐっしょりと濡れていた。震える手でそれを脱ぎ捨て、硬い木のベッドに倒れ込んだ。そうして横たわっていると、拒絶の痛みはゆっくりと和らぎ始め、その後に空虚な虚しさを残していった。

ドアを激しく叩く音に、私は惨めさから我に返った。返事をする前に、ドアは勢いよく開け放たれた。グラントの兵士たちが、険しく決然とした表情でなだれ込んできた。

「アルファの命令により」リーダーが感情のこもらない声で告げた。「リナ・アシュリーは両親殺害の罰として、ウェアベア族に売り渡されることとなった」

その言葉は、物理的な打撃のように私を襲った。ウェアベア族――北で最も野蛮で残忍な、追放者と怪物の集団。彼らに売られた狼――特に雌の狼――に何が起こるかという話は、母親が言うことを聞かない子供を怖がらせるための悪夢だった。

「いや!」叫び声が、ただれた喉からほとばしり、盲目的なパニックが私を襲った。私はベッドの上を後ずさり、折れた肋骨が胸に稲妻のような痛みを走らせた。「そんなことできない! お願い! 私は殺してない! 二人を愛してた!」私の声は絶望にひび割れた。「私のことを知ってるでしょう! あなたたちのほとんどは、私が育つのを見てきたじゃない!」

「お願い」私は懇願し、涙が顔を伝う中、声は途切れ途切れの囁きに変わった。「あそこに行ったら殺される――もっと酷い目に遭うわ。雌に何をするか知ってるでしょう。お願いだから、やめて」

私の嘆願は、彼らが銀を染み込ませたロープで私の手首を縛り上げると、冷たい空気の中に消えていった。そのロープは触れただけで肌を焼いた。原始的な恐怖が、最後の一瞬の必死の力を私に与えた。追い詰められた動物の獰猛な激しさで、私は蹴り、噛みつき、彼らの拘束に抗って暴れた。私の爪が一人の衛兵の顔に血を滲ませ、一瞬、逃げられるかもしれないと思った。だがその時、拳がすでに折れている肋骨に叩き込まれ、世界は苦痛の中で爆発した。

私が息を呑んでいる隙に、彼らは私を小屋から引きずり出した。

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