第149章

リナ視点

ポールに作戦室から解散させられた後、ケイラは黙って私の部屋まで案内した。しかし、背後でドアが閉まった瞬間、氷水のような疑念が背筋を這い上がった。

タイミングがおかしい。私はそう思いながら、ケイラの顔をじっと観察した。ポールが私の能力について尋ねた直後に助けを申し出るなんて、話ができすぎている。

「あなたのこと、信用できなくなってきたわ、ケイラ」

私は腕を組み、単刀直入に言った。

「私を助けたいと言ったタイミングが、ポールが私の力について聞いてきた時と完璧に重なっている。あなたと彼はグルで、私はこの状況におけるただの餌なんじゃないの?」

ケイラの顔が、本物の苦痛に見える表情...

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