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リナ視点

深く暗い水底から浮上するように、意識が戻ってくる。疲労の靄(もや)の中で、現実の断片を繋ぎ合わせようと心がもがく。最初に気づいたのは、隣にあるはずのレオの温もりが消えていることだ。彼が体を押し付けていたはずのベッドのその場所は、空っぽだった。いつ眠りに落ちたのか、あの愛を確かめ合った再会からどれほどの時間が経過したのか、まったく記憶がないことに気づき、胸の内でパニックが燃え上がる。

私はどれくらい気を失っていたのだろう? 数分? 数時間? それとも数日?

急な動きで目が回るのを無視して、私はガバッと上半身を起こし、番(つがい)の絆を通じて彼を探った。すぐにレオの存在を感...

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