チャプター 17

レオ視点

俺はパックハウスの廊下を大股で進みながら、頭の中で無数の思考を駆け巡らせていた。リナの恐怖に歪んだ顔が脳裏から離れない――オーロラ・パックの名が出ただけで、ただでさえ青白い顔から血の気が完全に引いていった、あの顔が。この状況には何か決定的に間違っているものがあり、彼女を守れと、俺の本能が絶叫していた。

『奴らを心底怖がっている』シャドウが唸り、その守らんとする怒りが俺たちの共有意識を脈打たせた。『オーロラ・パックの名を聞いた時の彼女の顔を見たか? 奴らに会うくらいなら死んだ方がましだ、というような顔だったぞ』

「何が彼女をあんな風にパニックに陥らせたのか、突き止めないと」俺は独...

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