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レオ視点

窓際の椅子に深く腰を下ろし、深い眠りについているリナの安らかな寝顔から片時も目を離さずにいた。月の女神との会話が脳裏で何度も再生される――これから待ち受ける困難な選択についての警告、無条件の支援が必要だという言葉、そして彼女がどんな決断を下そうとも完全に信頼しなければならないという強い忠告。

『彼女が女神と何を話し合っているにせよ』俺は伴侶(メイト)の顔に浮かぶ微細な表情の変化を見つめながら考えた。『それは神の介入を必要とするほど深刻なことなのだ』

朝の光が強まり、寝室の床に黄金色の四角形を描き出していくが、リナは微動だにしない。時折、彼女の眉間にわずかな皺が寄ったり、...

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