チャプター 78

リナ視点

大広間に響き渡る自分の名前に、私ははっと顔を上げた。アンドリュー狼長の言葉が意味するものに気づくと、心臓が肋骨を叩きつけるように激しく鼓動する。その後に続いた沈黙は耳が聞こえなくなるほど重く、集まったパックの長たちの小さな息をのむ音とささやき声だけが、波紋のように広がっていった。

レオは、本当にやってくれたんだ。

必死に群衆の中にレオの顔を探したが、どこにも見当たらない。代わりに目に飛び込んできたのはアンドリュー狼長とルナ・ソフィア様で、その表情を見て私の胸は感情で締め付けられた。アンドリュー狼長の顎は固く引き締められ、厳しい決意を物語っていたが、その瞳には、一瞬で彼を何歳も老...

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