チャプター 87

レオ視点

腕の中でリナが嗚咽を漏らすのを見ていると、俺の中の、壊れるはずがないと思っていた何かが砕け散った。彼女の瞳からこぼれ落ちる涙の一粒一粒が、まるで肌を焼く酸のように感じられ、途切れ途切れのすすり泣きが俺の魂を引き裂くようだった。メイトの絆を通して、彼女の苦悩がまるで自分自身のもののように伝わってきた――壊滅的な喪失感、裏切り、そして存在すら知らなかった兄に対する圧倒的な悲しみが。

『殺せ』と、シャドウが俺の心の中で唸った。その怒りは俺自身のものと共鳴していた。『我らのメイトにあのような仕打ちをしたあの二人を、殺せ』

だが俺は、今リナが必要としている錨となるため、じっと動かずにいる...

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