第160話

リリス視点

学校最後の一週間は、計画通りとは言えない展開になっていた。ケイデンが最初からビーチで寝るつもりだったのかは定かではないけれど、結局私たちはそこで一夜を明かし、その結果、私は授業の冒頭を見逃す羽目になった。学校まで送ってもらった後も、車の中で二十分もイチャついてしまったし……正直なところ、それについて腹を立てる気にもなれなかった。

彼に対する抗いがたい引力には、頭がおかしくなりそうだった。まるで彼の軌道に捕らえられ、抵抗する術もなく、狂わされていくみたいだ。

私は大急ぎでシャワーを浴びて、教授の研究室へ直行した。案の定、非難めいた視線を向けられたけれど、幸いにも私のほぼ完璧な出...