第162話

リリス視点

昨晩は永遠に続くかのような、記憶から消し去りたい時間だった。ビールを7本飲み干しても、脳裏に焼き付いた鮮明な映像を消すことはできなかった。彼らの手が私に触れる感触、炎の軌跡を描くような唇、意識に刻み込まれた彼らの裸体。さらにローズが、私たちの共有する意識の中に容赦なくフラッシュバック映像を流し込んでくるせいで、私はもう少しで気が狂うところだった。

私はケイデンに何度かメールを送った。彼を無視していると思われないようにするためだ。典型的なケイデン流で、彼は私の写真を送り返し、それがいかに素晴らしいかを絶賛してきた。認めたくはないけれど、私もその写真は気に入っていた。普段はカメラの...

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