第173話

リリス視点

メイトたちにすべてを打ち明けた後、肩の荷が下りたのは紛れもない事実だった。あえて口にはしなかったけれど、ローズはその考えに触れて、喜びで輝かんばかりだった。言葉などなくても、彼女には私の中の変化がはっきりと分かっていたのだ。

だが、そんな晴れやかな瞬間があったにもかかわらず、漠然とした不安は消えなかった。試合の後、彼らとゆっくり過ごす時間はあまり取れなかったのだ。ケイレブはどうしても外せない用事があると言って譲らなかった――チャリティーディナーを控えた土曜の夜に何の用事なのか見当もつかなかったけれど。それでも、私はあえて深掘りしなかった。これ以上、自分の運を試すような真似はした...

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