第345話

ダリア視点

予想通り、長老評議会の風情ある小さなコテージに到着したとき、ドアをノックする必要はなかった。ケジア長老はすでに正面のポーチに立ち、体の前で上品に手を組んで、まるで私たちが来るのをずっと辛抱強く待っていたかのような様子を見せていた。

「あら、やっと来たわね!」

私たちが近づくと、長老は事情通めいた笑みを浮かべて出迎えた。

「アルファというのは自分の『ルナ』に気を取られがちなものだと理解はしているけれど、あなたたち三人はその傾向が筋金入りね」

男たちは彼女の冗談交じりの皮肉に苦笑して首を横に振るだけだったが、私は恥ずかしさで耳がカッと熱くなるのを感じた。

「俺たちの来訪を予...

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