第26章 君たちは私が好きじゃないの?

北条千雪は、腰も脚も傷が癒えきらない。鋼管に縋りつき、ほかの女たちの真似をしながら、ゆっくりと身体をくねらせた。

歓声はどんどん大きくなるのに、彼女の顔から表情は消えたまま。

その冷めた顔つきが、かえって男たちの欲を煽る。

「冷たそうな女ほど、ベッドじゃ淫らで、声もデカいって聞くぜ」

「鷹司社長が連れてきた女、ほかと格が違うな。あの細い腰、片手で持ち上がりそうだ」

「おい、声抑えろ。それは鷹司社長の女だ。思っても、俺らには回ってこねぇ」

数人が目を見交わし、いやらしい笑みを浮かべる。それだけで充分だった。

――目の前の女が、どれだけ男を狂わせるか。

界隈の人間なら皆知っている...

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