第39章 今や全世界が彼女を見捨てた

浅倉昭彦には、鷹司京介がまた何をしでかすつもりなのか見当もつかなかった。胸の奥がざわつき、焦るように個室へ向かう。

鷹司京介は椅子に腰を下ろし、脚を大きく開いたまま命じた。

「跪け」

北条千雪は、呆けたように彼を見つめる。

鷹司京介は両手を太腿に突き、ぐっと身を乗り出した。陰険な顔に、不機嫌さが露骨に滲む。

「跪けって言っただろ。耳、聞こえねえのか?」

千雪は立ったまま動かない。

鷹司京介は、彼女のそういう小さな反骨が嫌いじゃなかった。抵抗の匂いがあるほど、折った時の落差が甘い。

そのわずかな尊厳を踏みにじってこそ――本当の「躾」になる。

鷹司京介は慌てる素振りもなくスマホ...

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