第140章

ヘイルの長であるタマは、部屋にいる誰よりも頭一つ分背が高かった。その空間はまるで彼女のためだけに作られたかのように、彼女の圧倒的な存在感が支配している。彼女の全身からは力がみなぎり、暗い青銅色の肌は、生きている珊瑚の壁や光る海草が放つ生物発光の光を浴びて輝いていた。

彼女の鎧はまさに傑作だった。黄金、磨き上げられた鯨の骨、そしてピンクやオレンジ、白といった色合いの珊瑚が融合している。それは第二の皮膚のように彼女の引き締まった肉体に密着し、統治者というよりは女神のように彼女を見せていた。長く艶やかな黒い編み込み髪に織り込まれた翡翠と真珠のビーズが柔らかな光を捉え、果てしない深海の星々のように煌...

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