第161章

コーラのランタンの光を受け、黒曜石の壁がかすかに揺らめいている。その輝きは鋭く分断された線となって屈折し、洞窟の床の上で踊るように交錯していた。空間は今、不気味なほどに静まり返っている。溶岩のあの猛り狂う熱気が、美しくも堅固な何かへと姿を変えていたのだ。

私は手を伸ばし、ひんやりとしたガラスのような表面を指先でなぞった。意識の隅に冷気が居座っている。その静かな存在感が、どこか不安を掻き立てた。

「完全に……形態が変化しているわ」コーラは静かにそう言うと、しゃがみ込んでギザギザとした黒曜石のかけらを観察した。彼女は慎重にそれを剥がし取り、ランタンの光にかざす。破片は滑らかで暗い色をしていたが...

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