第174章

エーテルに入った瞬間、違和感を覚えた。普段なら煌めく無限の広がりも、今は太陽のない空のように鈍く、色あせている。進む体は重く、まるで荒れ狂う水の中をかき分けているようだ。その抵抗感に方向感覚を奪われ、姿勢を保って集中するのにいつもより時間がかかる。

私はウェイクへと続く道を探すが、かつては鮮明で自然だったものが、今は遠く、かすんでいる。恐怖が決意の端を引っ張るが、私は自分を奮い立たせ、彼との間の微かなつながりを辿って前へ進む。それはそこにあった――細く、脆いが、確かにそこにある。私はそれに狙いを定め、エーテルの奇妙な密度を突き抜けるように進んだ。ついに、ウェイクの気配が見えてくる。

その光...

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