チャプター 178

私とコラは護衛に挟まれながら壮大な扉をくぐり抜けた。その瞬間、部屋のあまりの壮麗さに圧倒された。そこは広大で、まるで巨大な洞窟のようだった。黒い火成岩の壁には、至るところに精巧な彫刻が施されている。頭上高く吊るされた生物発光の球体が、不気味に揺らめく光ですべてを照らしていた。中央の長い晩餐のテーブルには料理が所狭しと並べられているが、張り詰めた空気のせいで食欲など湧きそうにない。

私の視線は、テーブルの端に立つケイルへと吸い寄せられた。最初は彼だと分からなかったほどだ。王子の正装を身にまとい、いつもの荒々しい雰囲気は消え失せ、代わりに極限まで感情を抑制した空気を漂わせている。

その姿を見て...

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