チャプター 192

それから三十分が経過し、闘技場の興奮は心拍を狂わせるほどの異様な熱気に包まれていた。

「アオの市民よ」

レイフの声が轟き、喧騒を圧して響き渡る。

「ついに『メナジェリー』の幕開けだ。我らが戦士たちの力と、試練に立ち向かう彼らへのタンガロアの慈悲を目撃せよ。戦士たちよ、神々の加護があらんことを」

彼が手を挙げ、開門の合図を送った。

闘技場の両端にある巨大な門が上昇し始めると、重苦しい金属の軋む音がアリーナに響き渡る。その奥に広がる闇の深淵から、最初の魔物たちの群れが水中に放たれ、観衆が沸き立った。

その姿をはっきりと認め、私は息を呑んだ。剃刀のような歯を持つヤツメウナギが、そのしなや...

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