チャプター 218

私は深い藍色の深淵を滑るように進む。肌を撫でる冷ややかな海水の感触を受け止めながら、本来のセイレーンの姿を取り戻していく。海中で生まれ変わったかのようだ。鱗の一枚一枚、ヒレの動き一つひとつが、真の自分を思い出させてくれる。

隣では、ウェイクが迷いのない決意を漲らせて先行し、その力強い体躯で水を切り裂いていく。アリスタとサイロもすぐ後ろに続き、目的地へ向けて油断なく目を光らせている。私たちのそばにはネレイド号の潜水艇が漂い、流線型の金属と発光する計器類が入り混じった外観を見せている。この小さなチームの期待に満ちたエネルギーが、脈打つように伝わってきた。

私たちは謎と危険に包まれた島の海底周辺...

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