チャプター 259

ショールが前に出る。その足運びは優雅だ。軽く、相手を試すような連撃を繰り出し、ウェイクを追い詰めようとする――守りの堅さを測っているのだ。だが、ウェイクはつけ入る隙を与えない。彼は影のように動き、杖を弾くように操っては防ぎ、ひねり、反撃へ転じる。彼の刃が低い軌道で疾り、ショールの太腿を狙う。

ショールは呻き声を上げて飛び退き、かろうじてその一撃をかわす。

「速くなったな」ショールは円を描くように動きながら言う。

「お前が遅くなったんだ」ウェイクがそっけなく返す。

二人は再び舞うように打ち合う。

ウェイクが手首のスナップを効かせて杖を回転させると、その動きは残像となり、猛烈な打撃音とと...

ログインして続きを読む