CH51

ピーターの後について早足で歩く。夕陽が施設の敷地に長い影を落としていた。彼のカバナも私のものと同じくらい質素な作りで、そよ風に揺れるヤシの木の並木の裏にひっそりと佇んでいる。中に入ると、彼はダイニングテーブルの席につくよう促した。殺風景な私の部屋とは対照的に、彼の空間は驚くほど生活感があり、居心地が良さそうだ。

「くつろいでくれ」と彼は言い、自分の部屋に姿を消すと、背後でカチリとドアが閉まる音がした。私は片足からもう片方の足へと重心を移しながら待つ。神経が高ぶっているのがわかる。すぐに彼が戻ってきた。小脇に洗練されたデザインのノートパソコンを抱えている。彼は私の向かいに座り、慣れた手つきでデ...

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