チャプター 66

翌朝、私は研究室に足を踏み入れた。胃がキリキリと痛み、息をするのも苦しい。ピーターはすでにそこにいて、まもなく私のDNAそのものを編集することになる巨大な装置のそばに立っていた。

彼は明らかに激怒していた。顔は青ざめ、唇は固く一直線に結ばれている。機材をセットする動作は荒っぽく、怒気に満ちていた。そんな彼を見るのは心細い。普段は世界一気楽な男なのに、今日の彼からは苛立ちが波のように押し寄せてくる。

「フィービー、本当にお前がこんなことをするなんて信じられないよ」

滅菌トレイに器具を並べながら、彼は小声で呟いた。その視線は、捕食者のように傍らで監視しているリリーへと向けられる。

「危険す...

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