第15章 来るべきものが来た

何年も経て同窓会に参加することになり、みんなもう社会人になっている。今集まれば、きっと自慢話合戦になるだろう。

彼女はかつては優等生だったが、今はこんな状態。それも同窓会を避けたい理由の一つだった。

「聞いてる?」と佐藤幸子が電話の向こうで尋ねた。

「うん」水原寧々は我に返った。「聞いてるよ。金曜日の同窓会ね。その時になったら、時間があれば行くわ」

佐藤幸子も水原寧々の懸念を理解していたので、それ以上は言わなかった。伝言さえ届けばよかったのだ。

電話を切ると、水原寧々はバルコニーで物思いにふけっていた。藤原修一がいつの間にか彼女の後ろに立っていることにも気づかなかった。

藤原修一...

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