第132章

一見詳細に見える残りの部分は、実のところ中身のない戯言に過ぎない。

一般的に経営者が企画書に求めるのは、利益とリスク、ただその二点だけだ。だから林田知意はその要点だけを簡潔に述べ、口を閉ざした。

所要時間はわずか五分。

田中ひなはその辺りの事情を全く理解しておらず、「詳しく話した方が勝つ」と思い込んでいた。知意が早々に切り上げたのを見て、内心ほくそ笑んでいる。

「知意、もう終わり?」

田中ひなは問いかけながら、密かな喜びに浸っていた。たった二言三言で終わらせるなんて笑止千万。今日の契約は自分のものだと確信したのだ。

林田知意は淡々と頷く。

「ええ。私の企画はシンプルですので、こ...

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