第210章 自由に参与しなかった誕生

四年前の出来事は、林田知意にとってあまりにも大きな打撃だった。もう二度と誰かと恋愛などしたくない。支払った代償があまりにも大きすぎたからだ。

今は自由さえいてくれればそれでいい。余生を自由と共に過ごせるなら、それだけで十分に満たされている。

なぜわざわざ男と関わり、自ら感情をすり減らし、一喜一憂するような境遇に身を置かねばならないのか。

佐藤聡はわずかに呆気にとられた。林田知意の言葉はどういう意味だ? 俺と田中ひなの関係のことを言っているのか? 佐藤聡はふと、ある錯覚を覚えた。もしかしてこの女、俺に嫉妬しているのか?

俺が愛なしでは生きられない人間だとでも?

「林田知意、お前……俺...

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