第280章 一つ頼みたいことがある

裏社会に身を置く者なら、いくら羽振りが良くても必ず誰かの恨みを買うものだ。しかも、彼らが敵に回すような連中は決して甘い相手ではない。いつか必ず報復にやって来る。

今回、林田知意がこの国で白鷹会を一網打尽にした際もそうだった。彼女は痕跡を消すのに細心の注意を払った。ほんの少しでも手がかりを残せば、奴らはそれを辿って自分を見つけ出すだろうと分かっていたからだ。

もし見つかれば、白鷹会の残党は絶対に彼女を許さないはずだ。林田知意自身は死を恐れたことなど一度もない。しかし、自由という存在ができてからは、ひどく臆病になっていた。万が一、自由に何かあったらどうすればいいのだろうか。

「葉田さん、今...

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