第286章 さらに親密になった

そのため林田知意は幾度も躊躇した末、二軒谷升から贈られたあの絵を思い切って取り出した。

翌日、林田知意は自由を学校へ送り届けてからそのまま会社へ向かった。一日中仕事に追われ、定時を迎えた頃、北村南が彼女のオフィスに直接やって来た。

「林田社長、佐藤社長が下でお待ちのようです。会社の玄関前に彼の車が停まっているのを見かけました」

「はい、わかりました」

仕事中の林田知意は顔を上げることもなく、ただ何気なくそう返事をした。

しかし北村南が立ち去る気配がないことに気づき、彼女はいぶかしげに顔を上げて彼を見た。

「どうしました、北村南。まだ何か用件がありますか?」

その時の北村南は不機...

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