第290章 甘い感覚

このような話をしているうちに、宗田の意識は過去へと引き戻されていた。

「自由、あなたが大人になる頃には、私のような年寄りが作る料理なんて、もう食べられなくなるわ。社会は進歩しているし、私たちの昔の生活様式も淘汰されつつあるからね」

「でもね、今の生活がどれほど豊かになろうと、社会がどう変わろうと、やっぱり昔の生活が懐かしいのよ」

自由には少し理解が追いつかなかったが、それでも目の前の彼女が感慨に耽り、どこか寂しげであることだけは感じ取っていた。

「お婆ちゃん、悲しまないで。ソフトウェアのシステムを教えてくれるついでに、この美味しい料理の作り方もわたしに教えてよ。これから先、誰も食べな...

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