第36章

園長は実習教師に向かって言いながら、「木村さん、自由さんを保健室へ連れていってあげてください。怪我の有無を確認して、処置をしてください」と指示した。

「はい、すぐに参ります」

木村先生が自由に近づいたが、自由は思わず後ろに引いた。

「行きたくない。温水先生に連れていってほしい」

さっきの出来事で、この木村先生は全く公平ではなかったので、自由は心から彼女を好ましく思っていなかった。

「ほら見てください、あなたの娘はこんなにわがままです。私が彼女を不当に扱ったというのですか?」

副園長が横から冷ややかに嘲笑った。

「あなたはどうやって子供を育てているのか、全く理解できませんね。まと...

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