第146章 ご成婚をお祈り

千葉清美は彼女が自分を訪ねてきた真意を測りかね、あくまで礼儀正しく尋ねた。

「水無月さん、私に何か御用でしょうか?」

水無月詩織は微笑を絶やさずに答える。

「実は、それほど重要な用事というわけでもないの。どう? 食事でもしながらお話ししませんか。この近くにあるレストランのチーズコーンシチューが美味しいと評判なのよ。一緒に行ってみない?」

千葉清美はそのレストランを知っていた。

昼に自宅へ戻る時間がない時など、彼女もよくその店を利用している。

「お車でいらしたんですか?」と千葉清美は訊いた。

水無月詩織の微笑みは、まるで顔に貼り付いた仮面のようだ。

「ええ、運転手が送ってくれた...

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