第155章 まさか彼と?

中村颯太は心が折れたように、両手で顔を覆った。

「ボス、もう聞かないでください。合わせる顔がありません」

福江良平は尋ねた。「あの晩か? マークスと」

高橋北は首を傾げる。「マークス? 千葉グループの技術部長? 千葉清美の同棲相手のか?」

彼は中村颯太の手を掴み、鋭い視線を向けた。「あいつにお前、何された? 殴られたのか?」

中村颯太は手を引き抜き、襟元を正すと、辛い過去を思い出すように目を閉じた。

「金曜の夜、彼とホテルで……一晩中……」

福江良平は目を見開いた。「颯太、俺は奴の情報を探れとは言ったが、身体を張れとは言ってないぞ……お前、犠牲がでかすぎるだろ……」

中村颯太...

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