第179章 満足と快感

看護師に案内され、守谷栄はナースステーションへと足を踏み入れた。看護師が点滴記録簿をパラパラとめくる。

「ここの同意書のサインですが、ご覧になりますか? ご存知の方でしょうか」

守谷栄は記録簿を受け取り、視線を落とす。

そこには、紛れもなく福江良平の文字があった。

守谷栄は、拳を固く握りしめた。

彼は看護師に記録簿を返し、礼儀正しく礼を述べると、その場を後にした。

だが、心の中では福江良平への呪詛が渦巻いていた。

千葉清美とは離婚したはずだ。なぜ、まだ亡霊のように付きまとう? なぜ、これほどまでに恥知らずな真似ができる?

あまつさえ、清美が意識不明なのをいいことに、堂...

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