第188章 セックスさせる

水無月詩織は、胸に巣食う疑問を思わず口にしていた。

「千葉清美は、あの人にとって……重要ではないの?」

福江翔也は、心外だとでも言うように手を振った。

「水無月先生、そう思うのは、あんたがあの二人の結婚の経緯を知らないからだよ」

詩織が怪訝な眼差しを向けると、翔也は語り始めた。

「五年前、叔父さんが事故で植物状態になった時、医師には余命一年と宣告されたんだ。祖母は発狂寸前だったよ。莫大な財産、そして若くして未婚のまま死にゆく叔父さんを不憫に思って……それで、大金を積んで千葉清美を嫁に迎えたんだ。つまり、愛なんてない。ただの契約結婚さ」

その事実は、水無月詩織に衝撃を与えた。

B...

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