第356章 男はみんな嘘つきだ

千葉清美は不安だった。あの卑猥なビデオを撮られ、アップロードされて悪評を広められたのは、唐沢知子が仕掛けた攻撃の第一手にすぎない。

この一手をかわしたところで、きっと次の罠が用意される。

そして――野乃の、彼女と瓜二つのその顔。あれこそが唐沢知子の切り札なのだろう。

電話を切ったばかりなのに、すぐスマホが鳴った。鈴木舞からだ。

通話ボタンを押すなり、舞の大声が飛び込んでくる。

「清美! 今どこ? ひとりじゃないよね? 誰か一緒にいる?」

千葉清美は努めて明るく答えた。

「家にいますよ。ひとりです。マークスは仕事に行きました。舞ちゃんは、何してるんですか?」

声の調子に異変がな...

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