第519章 彼女をいじめたのは誰だ

金田介利はもう迷わなかった。

「そうだ。あの頃、あいつはもう千児と一緒にいた。きっと千児の気持ちを優先する」

「金田社長、金田嬢は男なら誰もが憧れる存在です。それを福江良平に差し出すなんて……本当に惜しくないんですか?」

「千児には、俺がどれだけ手をかけてきたと思う。あれは俺の最高傑作だ。福江良平を利用して目的を果たす助けになるなら――千児の役目はそれで終わりだ」

A市。モクコバー。

高橋北は個室のソファに沈み、黙々と酒をあおっていた。

小林輝宏が近づき、笑いながら肩をぽんと叩く。

「どうしたんだよ、ひとりでこんなとこで、しけた酒なんか飲んで」

彼は同席していたホステスたちに...

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